「ランドセルって、どうして革や人工皮革(クラリーノなど)のものばかりなの?」
「ナイロン製の方が軽いし、お手入れも簡単そう。。」
「京都のランリックなど、新しい通学カバンを推奨している地域もあるんだね!」
ほとんどのランドセルって、「本革」や、革に似せた「人工皮革」ですよね。
でも、少し不思議じゃないですか?
世の中のリュック、特に子ども用リュックのほとんどは、ナイロン製やポリエステル製ですよね。
どうして、ランドセルだけが、本革や人工皮革で作られているのでしょうか?
1番の理由は、「今までそうだったから」だと思います。
やっぱり、変化するのってエネルギーが必要ですよね。意識しないと変化って出来ないです。
その他の理由としては、「丈夫さ」が大きいと思います。
本革はすごく丈夫です。
クラリーノに代表される人工皮革も日々進化しており、とても耐久性が上がっています。本革に遜色ないレベルの物もあります。
しかし、丈夫であれば、あるほど重くなる傾向があるのも事実です。
丈夫さ(左が丈夫):コードバン>牛革>人工皮革
重さ(左が重い):コードバン>牛革>人工皮革
あとは、「風合い」ですね。
特に本革の風合いは魅力的ですよね。使うごとに「いい感じの味」が出て、エイジングも楽しめます、大人(親)が!
子どもにエイジングの良さを分からせるのは、少し早すぎると思います。。
というわけで、ナイロン製のランドセルを紹介していきたいと思います。
まだ、種類は多くないですが、今後このような流れが増えて来ると予想しています。
⬛️ランリック(ランリュック)
1968年に誕生した歴史あるナイロン製ランドセル(通学カバン)です。
当時のランドセルは大変重く、年々価格が高くなっていく中、購入が難しい人たちのために、
「軽量、安価、遠足にも使える」通学カバンとして開発されました。
地元である京都を中心に、関西・近畿地方の多くの小学校が採用しています。
⬛️ナップランド
1970年に発売を開始しています。
北海道小樽の町から生まれ、地元の小学生を中心に愛されています。
「軽くて・丈夫で・使いやすい」をコンセプトに、販売価格も6,500円(税別)! めちゃ、お買い得です。
⬛️ダイワホーサンの「Dランド」
「丈夫だけど軽くて背負心地の良い小学生のための通学カバン」を目標とし、1994年から開発をスタートしています。
長年にわたる通学カバンのノウハウを「Dランド」に応用しています。
丈夫なナイロンは帝人(株)と共同開発したオリジナル生地を使用し、ファスナーはYKKの65EYという耐久性にすぐれたものを採用しています。
6年間の修理・メンテナンス補償付き
⬛️タイガーランドセル「Kiddy」
ホームページが無いようでしたので、リンクは楽天サイトです。
ランドセルメーカーが作っていますので、上記3つよりも、ランドセルらしいフォルムですね。
「ランドセルを作って60余年」という、とても歴史あるメーカーが提案するナイロン製ランドセルです。
⬛️ことゆくraccu(ラック)
商品企画デザイナーとして活躍していたママ2人が立ち上げた新しいブランドです。
子どものランドセルへの不満をきっかけに開発がスタートし、「本当に子ども達に使わせてあげたいランドセル」をコンセプトに様々な工夫がなされています。
立ち上げ時にはクラウドファンディングを利用している点も今の流れですよね。(クラファンは2018年に発表しています。)
おしゃれですし、個人的にすごく注目しています!
3年間の修理補償付き
⬛️ポーターのランドセル(Re-Style Kids x PORTER)
ポーターオフィシャルホームページでは紹介してないようですので、リンクは伊勢丹新宿店のものになります。
「ポーターらしさ」をまもり、「ランドセルの概念」を覆そうと、伊勢丹とポーターが共同開発を始めたのは約10年前になります。
なんと言っても圧倒的なブランド力、そして「ポーターらしさ」が魅力です。格好いいですよね〜
カブセ部分のみ本革、それ以外の箇所はナイロンを使っています。
重さは、約1450グラムと、ナイロン系ランドセルの中では重いですね。
受注生産のみ。予定価格は、71,500円になります!
⬛️RANSEL (fragment design x RAMIDUS)
フラグメント(fragment design):原宿のカリスマ、藤原ヒロシ率いるデザイン集団
ラミダス(RAMIDUS):2019年10月発足。今はなき、元HEAD PORTERのフラッグシップショップに店舗を構えます。
ポーター同様の格好いい風格があります。
人と被らないおしゃれを極めたい方におすすめ。
受注生産のみ。価格は、85,800円(税込み)になります!
⬛️BEAMS mini(ビームスミニ)RAKURI / ラクリ
ビームスからも「新しい通学カバン」、「楽に背負えるリュック」をコンセプトに、次世代ランドセル(ポストランドセル)が発売されています。
明石スクールユニフォームカンパニーがOEMで開発しているようです。半世紀以上、制服に携わっているユニフォームメーカーです。
ランドセルとリュックを掛け合わせたようなデザインは、軽やかで自由な印象があり、おしゃれですね。
⬛️RAKUSACK(ラクサック)
フットマーク(株)という、東京都墨田区に本社を置く、水泳用品・介護用品・健康インナーのメーカーが開発しています。
「登下校の負担を減らしたい」という思いからスタートし、新しい通学スタイルを提案しています。
ブックストラップが内側に付いており、教科書などを背中側に固定することで、揺れを防ぎ、子どもの負担を軽減する工夫がされています。
⬛️海外編 ergobag(エルゴバッグ)
最後に、ランドセルではありませんが、ドイツのスクールバッグを紹介させてください
人間工学に基づいた、子どもの体を第一に考えた作りになっています。
環境問題の意識もとても高く、リサイクルナイロンを採用しています。
こういうの憧れます!素敵ですね〜
こうして見ると、ナイロン系ランドセルは個性豊かでおもしろいですね!
各社、それぞれの歴史や強みを活かして、良いものを作ろうという気持ちが伝わります。
そして、「ランドセルはこうあるべき」という固定観念を無くしてもらいたいです。
ランドセルに多様性を!
みなさまのランドセル選びの参考になれば、幸いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!